地下鉄の連絡通路ころべない訳は彼女に理由は彼に



君になにか伝えられるような気が雨の匂いがただよう両目



触れるたび肌になじんでいくものを待っていられず電気アンカ



久しぶりすぎて嬉しい友人と笑いあって水を飲む昨日



「おやすみ」と残る空白埋めたくてなぜだか打った「愛してるよ」と



パソコンの熱をうつされ絶えがたい夜にそっとしぼりだす息



台風の夜にまどろむ織姫の白い素肌に浮く夢を見て



ケータイが鳴ったとおもう瞬間も不動だ街のすみにかくれて



ママレモンの泡をはじいたその指でどうか私に触れてみないで



僕達はただの三つ葉のクローバーいつもひとつ何か足りない



赤紙に唇寄せて君の目に僕に知れぬ生への鼓動



水したう魚の羽織鈍銀のふるえて響く下弦の月



金木犀風に香る懐かしき君の水をたたえた空の夕暮れ



いとけなき夢ににじんだ月明かり街灯よりもちかく感じる



もう一年働こうかと僕たちは悠長な時を過ごしているんだ



無機質な音楽だけが生きている声を知るなど皮肉な地下街



笑ってよ泣いてよほんとはいらないの表情筋のつくる私は

                                                                            • -

うまくないですねー
ちょっと恥ずかしいです。