昔詩ログ第二弾

三日月の背に追いつこうとしていた


小さな夏が終わろうとしていた


泣くような声がひとつ聞こえて動けなかった社の前


待っていた 僕を連れ出すものを


ほわっとひかる虫がいた 里の祭りは地面に溶けて


ちょうちんだけが浮いていた

 
黒々とした浴衣の中の帯みたいだった 


なにげなく振り向いた先に君がいるような気がして


動けなかった社の前


小さな夏は過ぎていた

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わー。なんて季節はずれ。
けっこう今でもこの詩は我ながら好きかも?
そうは見えないかもしれませんが
恋の詩ですよん。