シャンプーの空ビン抱いて星月夜 


止まらないレジャーシートのしわの影 


だだ虫を殺す音するカーラジオ 


かさかさと紙の花びらなる百日紅 


愛しあうフレッシュミントのくどい舌


埋まらない穴にはくもが住んでいる


ごみ箱を蹴り倒してく熱帯夜


サンダルでぼやけたつきを踏んでゆく


街灯に透ける葉アクアリウムの底で